雪 華 図

古 河 歴 史 博 物 館 所 蔵

170年前の雪の結晶研究

我ら岳人にとって多かれ少なかれ雪の結晶には興味がある。古河歴史博物館には天保3年(1832年)に
雪の結晶を収録した、「雪華図説」が展示されている。この『雪華図説』は、土井利位(どいとしつら)
が20年掛けて観察した成果86種を収録したものである。今日でも利位の科学的業績として高い評価を
得ている。結晶の観察方法は、同時代に国内で使用されたカルペパー型顕微鏡(日本では1770年以降に
輸入)を観察に使用した可能性が高い。利位から古河藩へ提出した書状には、「雪華文様」を押印・
散らしたものが見られる。また、調度品・道具類に「雪華文様」を用いて愛用し、さらに雪華を用いた
型で自ら雪華文様菓子作りに熱中したとも言われる。

土井利位(1789年〜1848年)は、刈谷(現在の愛知県刈谷郡)藩主土井利徳の四男として生まれる。
25歳のとき本家である古河藩主土井利厚の養子となった。『雪華図説』の発刊のほか、利位は、老中
として赤字の累積する幕府財政の立て直しなどにも大きな功績をあげた。号に「雪堂」「愛日軒」など
を用いた。 (古河歴史博物館資料より抜粋)

古河歴史博物館ホームページ


-No1.雪華図説-

-No2.利位の雪華図の一部-

-No3.古河市町内の歩道には、利位の雪華図を-

-No4.型取った踏み石が並べられている。-

-No5.利位が観察に使用したと言われる
カルペパー型顕微鏡-

-No6.【深雪観音】(みゆきかんのん)雪の結晶の冠を被り
左手には雪の結晶が入った玉を持っている。-

 トップページへ
 2005年度Topics一覧表へ。
 2004年度Topics一覧表へ。
 2003年度Topics一覧表へ。
 2002年度Topics一覧表へ。
 2001年度Topics一覧表へ。