国 際 山 岳 年 2002
富士山からのメッセージ
(Message from Mt.Fuji)
今日「国際山岳年」の1日、 ここ富士山に集い語り合いました。
富士山に対して日本人は古い時代から、高く・美しく、強い存在への畏怖の念を
抱いてきました。
日本は、国土の70%を山と緑の森が占める「山の国」です。
山から湧き出る水は、命の源であり。その水が稲を育んできました。
また、山を被う森は、たっぷりと水を蓄え新鮮な大気を作り出してくれます。
山は、日本にとって神でもあったのです。
何処に住んでいても、日本人は皆「山の民」なのです。
しかし、私達は次第にその山々の有り難さを忘れていきました。
特に経済発展の道をひたすら追い求めてきたこの半世紀。山々の破壊と汚染は、
知らぬ間にどんどん進んでいました。
いま、もっとゆっくり山や森と向き合い、山の大切さを思い起こす事が必要
なのだと、私達は気付きました。
富士山に集まった私達は、今日ここで誓います。
☆ 知的好奇心をもって山の美しさと強さを学びます。
☆ 山々の大切さを、科学的に明らかにし、その環境を壊さないようにします。
☆ 日本だけでなく、世界の山々に対して、同じ畏敬の心と愛情を持って接します。
☆ 山に生きる人々の生活・文化を尊重し、多くの他の生きものたち住みかと
なっている自然を守ります。
そして、毎年そういう思いを新たにするために、日本に「山の日」をつくる事を
提案します。
2002年7月6日 富士山エコ・フォーラム
国際山岳年日本委員会